起立性調節障害の概要
2023年5月10日
起立性調節障害(Orthostatic hypotension)は、起立時に血圧が急激に低下することで、めまい、ふらつき、失神などの症状を引き起こす病態です。以下に詳細を説明します。
病気の概要
起立性調節障害は、血圧が低下して体内の血液が脳に十分に行き渡らなくなることが原因で、起立時にめまいや失神などの症状が現れます。この病気は、思春期に好発する自律神経機能不全の一種です。 起立性調節障害により朝起きられなくなり不登校になってしまう方もいらっしゃいます。高齢者や自律神経障害を持つ人、あるいは特定の疾患(糖尿病、パーキンソン病、多発性硬化症など)を患っている人にも発生することが多く、脳や心臓、腎臓などの病気が原因で起こることもあります。
症状
起立性調節障害の主な症状は、以下のようなものがあります。
- 起床困難、朝起きるのが難しくなる
- 起立時のめまいやふらつき
- 立ち上がった直後に視界が暗くなる
- 段差を越えるときや急いで歩くときに起こるめまい
- 長時間立ち上がっているときに起こる不快感や疲れ
- 立ち上がってからしばらくして失神することもある
治療法
起立性調節障害の治療には、以下のような方法があります。
- 基礎疾患の治療:原因疾患がある場合は、その疾患に対して治療を行います。
- 生活習慣の改善:十分な睡眠と食事、水分補給などが重要です。
- 薬物療法:血圧を上げる薬や自律神経を調整する薬を用いる場合があります。
- 非薬物療法:血圧が下がるのを防ぐために、膝を曲げたり、体重をかけたりする方法があります。また、体位変換訓練や筋力トレーニングなどのリハビリテーションも有効です。