緊張型頭痛に対する鍼灸治療

緊張型頭痛

症状

緊張型頭痛の症状として、よくあるのが圧迫感、締め付け感があります。両側で感じられ、数十分から数日間続くことがあります。一緒に首肩のこりを感じる人が多いです。

首すじなどに重苦しい感じがして締め付けられような圧迫感の痛みが出ているようでしたら、緊張型頭痛の可能性があります。

緊張型頭痛には、時々起きる「反復性緊張型頭痛」と毎日起きる「慢性緊張型頭痛」があります。片頭痛に比べると、ズキズキしたり寝込むほど強い痛みではありません。動いても痛みが悪化することないです。

原因

緊張型頭痛の原因として多いのが、長時間のパソコン操作により首肩、頭の筋肉が緊張がして周りの血管を圧迫することにより、血流が悪くなり、滞った老廃物質が周囲の神経を刺激して痛みが発生します。

この首肩の凝りが原因になってきますのでそのコリが起こる原因として、精神的、身体的ストレスがあります。

ストレスを受けると無意識のうちに体を守ろうとして首肩に力が入ってしまい、固まったままになってしまうのです。

この無意識のうちに力を入れているのが自律神経の交感神経です。交感神経の興奮が行進してしまっているのも原因になってきますのでそれを押さて行く必要が出てきます。

またうつ病などの精神疾患からくる緊張型頭痛もあります。ほかに人によっては「片頭痛」と併せ持っている人もいます。

現代医学的治療法

緊張型頭痛に対する現代医学的な治療法は以下のものがあります。

  1. 薬物療法
  2. 生活習慣の見直し
  3. マッサージで筋緊張をやわらげる

などがあります。多くの人は根本的な治療は行わず頭痛薬を常備し痛みが出たら飲むという人が多いのではないでしょうか。

一般的に知られている頭痛薬として「ロキソニン」「バファリン」「イブ」など非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)と言われるものがあります。これらの薬は発痛物質であるプロスタグランジンの生成を阻害して痛みをやわらげていきます。

また漢方が効果を出す場合があり、以下の漢方が使われることがあります。

  • 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
  • 桂枝人参湯(けいしにんじんとう)
  • 釣藤散(ちょうとうさん)
  • 葛根湯(かっこんとう)

漢方はその人の体質に合わせて出されますので、痛みを抑えるだけでなく痛みを出づらくさせる効果も期待できます。また、副作用の可能性も低いので、飲むのは安心です。

生活習慣のみなおしでは、主にストレスを発散する、ストレスのある環境を変えるなどがあります。

そして筋緊張が原因で起こることもありますので、マッサージで筋緊張をやわらげるのも効果的です。

東洋医学的鍼灸治療法

緊張型頭痛は根本的な生命力を高めていく

当院では全ての病の原因を生命力の低下したことによりでた症状と考えます。

人間を動かしている力を総称して生命力と言っています。この生命力が何らかの原因で低下してしまうともともと弱いところに症状が出やすくなります。

緊張型頭痛の場合起こる原因として身体的、精神的なストレスがあります。これらのストレスに体が負けてしまうと以上に緊張してしまった筋肉の緊張もやわらげられず凝ったままになってしまい緊張型頭痛を引き起こします。

そもそもストレスの負けないような丈夫な体(生命力の高い身体)であれば凝ったままにならず自然にもとに戻るものです。しかし生命力が低下していると首肩に入ってしまった筋緊張を緩和させるために配分するエネルギーが少なくなってしまい、そのまま回復しないのです。

ここで大事なことは、すべてストレスが原因なのではなく、ストレスに負けてしまう生命力の低い体が原因だということです。ですので大きな治療方針としてはこの痛みを和らげることよりも生命力を高めるということに重きを置きます。

当院は東洋的発想を基にした治療法である積聚治療を行っています。積聚治療について

昔のケガが影響している可能性

子供の時に大きく頭を打った、背中を打ったという既往がありましたらその打った時の衝撃が体に残って見えない古傷として残っている場合があります。

この場合頸椎や頭を押したりすると痛みとして反応が出ます。特に頭を強く打った衝撃がありますと、首に見えない後遺症が残りそれが首の血流を慢性的に悪くしていきます。長年頭痛に悩んでいる方はこの頚椎に反応が出ることがよくあります。

ですので、針でのこの処置をすることが必要になってきます。

緊張型頭痛は自律神経の乱れも影響している

緊張型頭痛には自律神経の乱れが影響していることもあります。

自律神経失調症についてはこちらから

無意識的なところを動かしているのが自律神経なのですが、緊張型頭痛の場合この自律神経の筋肉を緊張させる作用がある交感神経の活動が亢進しているのです。

鍼灸治療は自律神経を整えるのにとても有効な方法です。

鍼を刺鍼した部位には軸索反射により血流がよくなり筋緊張が緩和していくのが有名ですが、鍼灸刺激は自律神経に直接影響与えるため、針を刺した部位だけでなく全然離れたところの自立神経が反応してそこの筋緊張をやわらげることもできるのです。

鍼灸刺激で自律神経を整えていくことにより、緊張型頭痛の出づらい体へ変えていけるようにします。

頭痛お持ちの方へ

頭痛に悩まされているかたはたくさんいらっしゃいます。私の知り合いや友達にもいます。頭痛の根本的な治療法は今のところあまりなく、痛みを抑えるという対症療法しかないのが今のところです。

頭痛薬の常備かた卒業したいという方に鍼灸はお手伝いできます。

根本的に生命力を高め、身体全体を整え、身体を丈夫にしていくことにより、頭痛の出づらい体出ない体へ変えていきましょう。

生命力を高めていくことにより、頭痛だけでなく体が根本から強くなってきますので根本的に病気や怪我のしづらい体になっていきます。

院長 新垣智一

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