東洋的にみる睡眠について
睡眠について
睡眠
皆さんこんにちは、大田区中央にあります大森くれよん鍼灸院の新垣です。
今日は東洋的な観点からみた睡眠について書きます。
基本的に睡眠は「脳や身体の休養」「疲労回復」「免疫機能の増加」「記憶の固定」「感情整理」などをしていると言われています。
人生の3分の1の時間は睡眠に使われるそうです。人生の中でかなり大きいウェイトをしめるのでかなり大事だということがわかります。しっかりした睡眠をとらなければ回復しませんのでやはり重要なのです。
東洋的な観点から
人が睡眠をとるのは基本的に夜です。
東洋的な考え方では、夜ほとんどの生物が活動を止めることから体力(内臓の気)を蓄えるときだと言われます。
昼間は脳や筋肉を使っていろいろ動き回るわけです、この時身体の気(エネルギー)は内臓よりも外に使われている状況です。外側というのは脳や筋肉などですね。
そして夜寝るときは外に使われていた気が中の方へ行きます、つまり内臓の方です。内臓の方に気(エネルギー)を集め内臓の修復や、休憩などを行っていると考えられます。
昼は陽、夜は陰気を巡らす
昼は陽、夜は陰です。身体の外側は陽で、内側は陰です。陰の時間に陰の部分へエネルギーが行くのは自然の摂理にあっているためやはり夜に寝ることが大事だということがわかります。
人間は気で出来ており、その循環で動いてるわけですが気というのは基本的に上の方(陽の方)に上がりやすいです。ながく活動していると気が上にあがりすぎてしまいのぼせた感じになってしまうのです。この気の偏りを夜の睡眠で陰の方へ行かせることより、陽の方に偏っていた気を全身に巡らせ均等にします。
しかしあまりにも気がのぼってしまっていて、頭がさえてしまってなかなか寝れないときがあります。これはやはり気の偏りがかなり大きくなりすぎて陰の方へ行きづらくなってしまうのです。不眠症はこの気の偏りが強い状態であるといえます。
陽の方へ気が行っている⇒交感神経優位
陰の方へ気が行っている⇒副交感神経優位 現代医学的にいえば自律神経の乱れということになります。
気の偏りが戻らないのは生命力が低下しているから
気が偏っても基本的には元に戻す作用が働くのですが、このもとに戻す作用の大本になっているのが根源的な生命力です。気の偏りを戻すには、自分で戻す力をつけてあげなければなりません。つまり下がってしまっている生命力をあげるということです。
現代医学的にいえば自律神経の乱れということになりますが、鍼灸治療を行う場合自律神経を整えるのを目的にするというより、自分で自律神経のバランスを保つ力(生命力)を強くするのを目的に治療してきます。
<参考文献>
小林詔治, 『東洋医学的な健康観のすすめ やまい一口メモ 改訂版』,積聚会, 2018[, 68p]
大森くれよん鍼灸院積聚治療のながれ
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