坐骨神経痛と鍼灸治療
坐骨神経痛とは
腰から足にかけて坐骨神経という大きい神経が通っており、坐骨神経の流れに沿って痛みやしびれが出てくることを「坐骨神経痛」と呼称します。
坐骨神経痛は、お尻から太ももの裏側や外側、ふくらはぎの外側、足の指先にしびれや痛みが出やすいのが特徴となります。
坐骨神経痛の症状
坐骨神経痛が起こるのはおもに中高年の方になります。
男性・女性など関わらず坐骨神経痛に悩む人が増えています。坐骨神経痛はもともと腰痛に悩んでいた人に多いとされ、お尻・太もも・ふくらはぎ・すねなどのラインにかけて痛みやしびれなどの症状を引き起こします。時には締めつけ感や極度な冷えなどの症状が起こることもあり坐骨神経痛の症状は人によってさまざまなものが考えられます。
坐骨神経痛の場合このような症状が起きるのは一時的なものではなく
・長期間症状が続いている
・歩くことすら困難な状態になる
・少しでも体を動かした時に痛みを感じる
・寝ていても痛みやしびれがでてしまう
など「なにをしていても痛い」という特徴もあります。
他にもまっすぐ立っていられない、体をかがめると痛みが悪化する、座っているとお尻が痛くて落ち着かないなどが起こってしまい日常生活に支障をきたすようになります。しびれ程度であれば寝ていればよくなるだろうと考えてしまい、中高年の人たちはどうしてもそのままにしてしまいがちにしてしまうことも少なくありません。
激痛というわけではないので病院に行くまでではないと自己判断をしてしまうこともあり、その結果坐骨神経痛の症状を悪化させてしまうことになるのです。一度発症するとそのまま何もしないで治るものではありません。必ず適切な治療を行なうことで症状が徐々に緩和されていくものなので、思い当たる症状がある場合は「決して自己判断しないこと」が大切です。
坐骨神経痛と鍼灸治療
手術に踏み切る前に坐骨神経痛の治療法の一つに鍼灸治療を用いることをおすすめします。
鍼治療ではおもに針を患部に刺入することによって症状を緩和させることを目的としています。刺激することにより筋肉や神経に流れている血液量を増加させて緊張状態になっている神経の状態を解きほぐしてあげます。坐骨神経痛になると患部だけでなく体全体の筋肉の硬直状態も見られるため、筋肉を解すことで炎症を抑える効果も期待できます。特に腰からお尻にかけての部分と背中に緊張がおこりやすくなりますので、集中的に行ないます。
施術をしている途中で気になることや何か違和感がある時は遠慮なく申し出てくださいね。
ただし坐骨神経痛の治療として鍼灸治療はとても高い効果を発揮することで知られていますが、病院ではありませんのでいきなり坐骨神経痛の原因を画像などで特定することは難しいため、最初に病院を受診することをおすすめしています。その理由として坐骨神経痛の原因は沢山あり、その原因がヘルニアなのか梨状筋症候群なのか、もしくは内臓系の病気による影響なのか、明確になっていた方がはるかに治療効果は高まります。病院と鍼灸院を上手に利用することで早期の改善に繋がります。