うっ血による体への影響

うっ血による体への影響

うっ血とは

うっ血とは、何らかの原因によって血流が悪くなり静脈血が溜まっている状態をいいます。

出血は、皮膚や血管が破れて血液が出ていることですが、うっ血は体内で静脈血量が局所にたまってしまうことです。うっ血は暗赤色をしていますが、これは陰陽で言えば陰がつよく活動的でない色、冷え(生命力の低下)の色になります。

うっ血が起こる原因

うっ血が起こる原因は二つあります。

①内臓から来るもの②外傷性のもの

①内臓からくるものについては、専門家による治療が必要です。これは少し重い症状です。

②外傷性のものについては、打撲、圧迫、捻挫などによって内出血がおきてそれがうっ血になる場合があります。これは自分の回復力が強ければ自然消滅しますが、それでも処置をしっかり行わなければ残っていることが多く、年を取って後々いろんな症状の原因になります。

うっ血が体に与える影響

うっ血が体にあるとそれが原因になって様々な症状を引き起こすことがあります。

年を取ってから心当たりがないのに痛みが出る場合、若いころにどこか強く打ったことはないかをよく振り返ってみることが必要です。小学生のとき自転車で転んで肩を強く打った、部活で転んで頭を強く打ったなど病院に行かないまでも、痛かった記憶があればそれが影響している可能性が高いです。

特に頸椎におこるうっ血に関しては重要です。頸部は、何か強い衝撃を受けた時に首が振られむち打ちのようになり頸椎にダメージが来ます。そうするとそれがうっ血になります。首は脳と体幹をつなぐ重要なところです、ここにつまりが起こることは全身への影響が大きいです。

鍼灸では外傷性のうっ血に対しては、三稜鍼という鍼を使ってうっ血部位に刺鍼してうっ血している血液を出します。これは刺絡療法と言います。

ご自身でうっ血部位を解消したいときは30分その部位をよく揉むのが良いです。痛みを我慢して30分しっかり揉みます。

<参考文献>

小林詔治, 『東洋医学的な健康観のすすめ やまい一口メモ 改訂版』,積聚会, 2018[, 117p]

大森くれよん鍼灸院積聚治療のながれ

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