胃炎に対する鍼灸治療
皆さんこんにちは、大田区中央1丁目にございます大森くれよん鍼灸院の新垣です。
この記事は胃炎についての解説です。
胃炎とは?
胃炎とは、胃の粘膜が炎症を起こした状態を指します。胃炎には、過食や過度の飲酒、ストレス、喫煙などが原因で発症する急性胃炎と、ピロリ菌の感染によって引き起こされる慢性胃炎があります。
特にピロリ菌による慢性胃炎を治療せずに放置すると、胃や十二指腸の潰瘍、さらには胃がんを発症するリスクが高まります。病理診断において、胃の粘膜に炎症が認められる場合に胃炎と診断されますが、胃の不快感や重さなどの自覚症状から診断されるものは症候性胃炎と呼ばれます。
以前は、これらの症状がすべて「胃炎」として一括りにされていましたが、最近ではピロリ菌感染による胃炎と、機能性ディスペプシアなど胃の機能低下による症状が区別されるようになってきています。
胃炎に対する鍼灸治療
胃炎に対する鍼灸治療では、以下の二つのアプローチを行います。
① 根本的な生命力を上げる
② 生命力を低下させる要因を取り除く
① 根本的な生命力を上げる
すべての病気は生命力の低下によって引き起こされると考えられています。胃炎も生命力の低下が原因とされ、鍼灸治療では生命力を高める施術を行います。胃炎の場合、特に腹部や胃の周辺、胃と同じ高さの背中にあるにツボなどに反応が現れることが多く、これらの反応を調整しながら治療を進めます。治療中に胃の症状が改善される場合は、生命力が回復している証拠です。自律神経の乱れによる症状も見られ、全身のツボに痛みなどの反応が出てきます。治療を通じてこれらの反応が消え、自律神経の過緊張が収まることで、自律神経が整ってきます。
② 生命力を低下させる要因を取り除く
生命力を低下させる要因も重要です。古傷や生活環境が原因となる場合があります。古傷に対しては、鍼灸で瘀血を排出し、症状の要因を取り除きます。生活環境については、問診を通じて日々の生活状況を把握し、原因を特定して改善します。胃炎ではストレスや不適切な食生活が症状を悪化させることがあります。そのため、ストレス管理や食生活の改善を指導し、胃に負担をかけない生活習慣を身につけることを目指します。
胃炎の鍼灸治療では、生命力の向上と低下要因の除去を並行して行います。胃炎で鍼灸を受けに来る方が多く、その効果を実感できると確信しています。お悩みの方はぜひご相談ください。